臨界院生の大爆発ブログ

ブラックゼミからエスケープした経歴のあるエンジニアがあれやこれやを綴っていくブログです。

コロナの影響で10月1日以降に就活を終わらせた男

こんばんは、ぐりざいです。2020年初めての記事ですね。

記事を書かずに今まで何をしていたかと言うと、就職活動です。前回の記事では、ブラック研究室から抜け出せたわぁーいみたいな事を記したと思いますが、あれからインターンに参加したり、秋からは復学して研究と就活を並行して行うなど、忙しない日々を送っていました。まあ研究は全然進まなかったんですけど。

ところでこのコロナ禍の中、皆さんどのようにお過ごしでしょうか。社会人の皆さんは、業務がリモートになって出社の機会が減ったり、飲み会が無くなるなど、働き方そのものに色々と変化があったのではないかと思います。大学院生の生活はどう変わったかと言うと、大学構内への立ち入りが制限され、自宅で研究をするようになりました。研究の進捗を発表し合うゼミも、Zoomを使ってリモートで行うようになり、従来のような和気あいあいとした研究ライフが送れなくなったのは、少し寂しい気がします。

ところで、学生の中でもこのコロナ禍を打撃をモロに食らった人種がいます。学生でコロナというと大学1年生への影響が大きそうですが、もっと今後の人生を揺さぶられるレベルでの変化を受けた層がいます。そう、就活生です。

コロナ禍における採用の動向

まず、どの業界も採用枠そのものが大幅に縮小しました。サービス業は特に業績が悪くなり、新卒採用どころではない状態に陥っています。

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https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/syukatsu/syukatsu512/より

前年に対し、採用見込みの「減少」が「増加」を上回ったのは、リーマンショックの影響が続いていた2011年卒(増加13.0% 減少19.6%)以来となるそうです.就活氷河期程の再来とも呼ばれていました.

コロナ禍の就活生の動き(筆者の場合)

僕は就活そのものは2019年の秋からやっていました。thinktwiceというエージェントさんを介して、自分の志向に合う企業を探しながら、説明会やインターンに行っていました。職種はIT系を志望していました。
www.thinktwice.co.jp
考えてみれば、自分はこだわりが強い方だったので、「なんか違う」と思った企業に出会っては今後の選考を辞退することが多々ありました。そう、コロナの前までは。

新型コロナウイルスが流行ってからは企業の動向が一変。上記の通り全業界が採用枠を縮小し、売り手市場と呼ばれていた就活状況は180度ひっくり返りました。これはIT企業も例外ではありません。取引先が結局サービス業などの業績が悪化している企業である場合があり、案件そのものが減ったため、ITコンサルのような元請けからSESのような下請けまでドミノ倒しのようにコロナの波紋が広がりました。エージェントさん経由で企業の動向を探っていたのですが、流石にこの状況で新卒採用を行っている場合ではなく、かなり枠が減っているとのことでした。
この時、僕は選考を受けている企業がありました。「経営基盤が磐石なのでコロナ禍でも採用枠を絞りません!」と説明会で言っていたのですが、1次選考を受けてから音信不通になり、数ヶ月後に「不採用」の通知が。恐らくコロナの影響が大きかったのだと思います。しかし、そのメールには「まだ就活を続けている方へ」ということで、例外的にグループ会社の就活エージェントを紹介していただきました。(この2人目のエージェントさんが内定に深く関わってきますが別の記事で紹介します。)
また,Twitterの広告で出てきたofferboxというサイトも併用しました.これは登録して自己PRを記載していれば,欲しいと思った企業側からオファーが来るという非常に便利なツールで,異業種も見ることができたので勉強になりました.
かくして僕は、エージェントとナビサイト、offerboxを利用して就活を行いました。

webテストが突破できず苦しむ筆者

コロナで対面でのコミュニケーションがなかなか取れないせいか,今年はCABwebテストを実施している会社が多かったように思います.

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CABの例題

だいたいがこのCABと性格診断のようなテストをセットで実施されたのですが,自分はかなりこのテストで落ちました.
もちろん,参考書での対策は行っていたのですが…というか,点数が開示されないため,CABの点数が足りなかったのか僕が実は社会不適合者で性格テストで落ちたのか未だに判別できない状態でいます.対策はCABしかできないので,読者の皆さんには参考書での対策をお勧めします.

アル○ス技研の面接で狂って半沢直樹になった筆者

CABや面接に落ちまくっていた僕は,ア〇プス技研という会社の面接にパスすることができ,涙が出るくらい嬉しくなりました.
このころから就職なんて受かればどこでもいいやと思い始めましたが,とあるブログにたどり着いて戦慄しました.

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闇に葬られたア〇プス技研研修のブログ

このブログは,ア〇プス技研の研修の異常性について書かれています.「山荘?に2週間泊りがけ」「携帯や趣向品は没収」「バスの中で創業者のビデオを見せられる」「大声での自己紹介を強制させられる(研修生全員できるまで終わらない)」といった内容が書いてありましたが,今は削除されているそうです.web魚拓撮っとけば良かった…これを見て企業選びをしっかりしないといけないと気を引き締めなおしましたが,内心裏切られたような気持ちで悔しくなり,最終面接で研修の意義を確認することにしました.

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https://www.alpsgiken.co.jp/engineer/training/training.htmlのこれ

説明会でもサラッと流されたこの研修ですが,こんな異常性を秘めていることは初めて調べました.
最終面接は役員クラスの人で,いかにも圧迫面接という威圧的な態度をとっていましたが,Zoomなので大して圧迫感はありませんでした.圧迫面接が成立できないこともリモート面接の恩恵だと思います.
「御社の合宿研修では携帯電話を没収し,大声で自己紹介をすると聞いたのですが,何のためにやるのですか」みたいな質問をしました.まとめると,「私たちはサービス業.お客様のために働くので,出先で居眠りをしていたりする事があってはならない」というなんとも頓珍漢な回答でした.「居眠りを防止するために携帯電話を没収し拘束する必要があるのですか?正直この研修に意味があるとは思えません」というと「社会人として~」みたいな話がかえって来ましたが,携帯没収の話とかみ合ってなかったので正直動揺していたと思います.今思えば面接にあるまじき態度ですが,まあすっきりしたし,確定で面接に落ちることができるのでこういうのもアリだと思いました.

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「創業の背景」から最高顧問の話.人を使う身分の人間がこんなマインドでいいの.

無事内定

このように企業によってはモンスター就活生になっていた僕ですが,10月中旬にやっと内定を頂くことができました.
どことは言えませんが,本音で第一志望と言える企業に選んで頂けました.ここにはアデコSpring就活エージェントさんの紹介で選考に進みました.アデコSpringさんは,自分の就活スタイルやもっとアピールした方がいい点等を,時に批判的な立場に立ちながらも考えていただけて,他のエージェントさんよりもかなりフォローして頂きました.
お金は貰ってませんが感謝の意を込めて宣伝させていただきます.
www.springjapan.com
選考フローは適性検査⇒一次面接⇒役員面接⇒内々定でした.役員面接にてフィードバックを貰ったのですが,自分の「ものづくりで課題解決するのが好き」という部分が会社の求める人物像と一致しているということで働くのが楽しみです.

結論

今回のコロナ禍での就活を通じて思ったのが 、大学生は学習、大学院生は研究が1番の就活であることです。就活とは、自分が培ってきたものをアピールする方法を試行錯誤する場だと考えています。つまり、それまでにアピールするモノを作っておかないと、いくらアピールする手法を考えたところで綺麗なハリボテを見せているだけになってしまいます。就活はレースでもなければ椅子取りゲームでもありません。 アピールするモノを作らずに焦ってインターンに行く時間があるなら、志望に合った総合学習に時間を使った方が遥かに有意義です。総合学習とは、例えばゲーム会社に入りたければunityで簡単なゲームを作ってみる、外資系企業に入りたければ、TOEICを勉強してみるといった、その道に進んだ場合役に立つ広義の学習です。
現に僕は、研究やバイトで自主的にプログラミングをしている経験を「ものづくり好きが伝わる」と高く評価していただき、内定を受け取ることができました。
また、研究をサボっていた僕が体感したのですが、学会に出た経験はそれだけで周りとの差別化要因になるので、大学院生であれば研究で結果を出す事が一番効く就活かと思います。
自分を上手くアピールすることができれば、コロナで採用枠が減っていても、欲しがってくれる企業は絶対にあります。